「人間の起床時間が午前6時以前なのはあり得ない」「働き盛り年齢の妥当な起床時刻は午前8時から9時」という、ショッキングというよりも「それ聞いてどうしたらいいの…」と思ってしまうようなイギリスでの研究発表も記憶に新しいところですが、睡眠が人間の健康に大きく関わっていることは言うまでもありません。

2月3日バイキング「ひるたつ」には、東京睡眠代謝クリニック新宿院長の田中俊一先生が登場し、健康睡眠のために心がけたいいことなどが紹介されました。

ライフスタイルの差もあり、全部おっしゃるとおりというわけにはいかないまでも、安眠のため参考にしたい情報がいっぱいです。


  
スポンサーリンク

望ましい睡眠時間は、ずばり「7.5時間」

俗に「睡眠時間は90分の倍数がいい」という言葉を聞いたことはないでしょうか? 

これは睡眠サイクルが大体90分置きであることと、1サイクル(90分)、2サイクル(180分)…と進むにつれ、4サイクル目(360分)を過ぎたあたりから、だんだん目覚めタイミングとしてふさわしい浅い眠りに移行してくることも、そして健康で長生きする人の睡眠時間が7.5時間がピークというとある調査結果が関係しているようです。

短すぎる睡眠時間が体に負担がかかるのは想像がつきますが、8時間以上の長い睡眠はダメなの?

と疑問がわくところですが、「7.5時間がピーク」という調査にしても、体調が悪く、おのずと睡眠時間が長くなっている人の結果も入っているため、データとして混乱しているというのも実態のようですから、長いのがダメとも言い切れないようです。

ただ、日中(とも限らないかもしれませんが)に労働や家事、学習などの「活動」をして、レクリエーションも楽しんでというクオリティ・オブ・ライフまで考えると、確かに1日の3分の1に当たり、かつ90の倍数「450分」である7.5時間というのは、確かに妥当な気がします。

もちろん、夜間まとめてぐっすり眠り、日が出ているときは活動的に過ごすのが理想的ではありますが、どうしてもそれが難しいという方は、仮眠で補って「1日7.5時間」にするのも手です。

よく「睡眠は貯金(貯金)はできないが、借金(仮眠)は可能」といいます。

柔軟に対応しましょう。

また、しっかり寝ているつもりでも、どうしても短い時間で目が覚めてしまうという方も、そのまま床の中に身をおくと、「第二の眠気」が来る場合がありますから、そういう意味でのショートスリープが気になるという方の場合は、とりあえず体を横たえたまま、ゆったり神経を休めてみましょう。

寝室は「真っ暗」が望ましい

暗いと眠れないといって、部屋の明かりをともしたまま寝る人は結構多いようですが、目を閉じても光を感じる状態での睡眠はどうしても浅くなりがちなので、おすすめできません。

例えば同じ部屋で寝ている人に合わせているなど、部屋を真っ暗にできない人は、アイマスクを使うなど工夫してみましょう。

逆に昼の仮眠など、うつらうつらしてすぐ起きることを前提としているような状態のときは、適度な明かりは「使える」かもしれません。

スポンサーリンク

仰向け・大の字

眠るときの姿勢が悪いと、骨格にストレスがかかったりして、眠りの質が下がったり、健康を害する可能性があります。

一番おすすめの寝方は、脚を開いていわゆる「大の字」になり、仰向けで寝ること。

手足の力も自然に抜けて、呼吸も楽です。

うつぶせのほうが落ち着くという方もいるかもしれませんが、胸が圧迫されたりと弊害もあるので、長時間そのままはオススメできません。

横向きの寝方も、体の片側に体重がかかりっ放しなのがきになるので同様です。

朝起きたとき、寝返りを打って体位がおのずとかわっている場合は問題ありませんが、ずっと同じ姿勢で眠っている自覚のある方は、意識的に変えてみることも大事です。

枕は低めのドーナツ型などがオススメ

枕が安眠のポイントといっても、オーダーメイドの高い枕をあつらえるまでは必要ないと思いますが、使ってみて「しっくりくる」枕を選んでください。

綿素材など、水分の吸収や通気がいいものがおすすめです。

最初は低めのドーナツ枕などを使ってみてはどうでしょう? 

高い枕を低くするのは難しい(無理)ですが、低いものをタオルなどを使って高さ調節するのは可能です。

東京西川 枕 もっと肩楽寝 医師がすすめる健康枕

ドクターズファイル「田中俊一先生」

http://doctorsfile.jp/h/174463/

まとめ

いわゆる睡眠障害でも、自覚できるような症状のものなら、自らお医者さんに診てもらうという手が打てますが、自覚がないまま睡眠を軽んじていませんか? 

仕事の能率、学習の進捗、美容と、睡眠はあらゆるものにかかわってきます。

かといって、「あれしなきゃダメ」「こうしなきゃならない」というより、自分が快適だと思えるよう、気持ちを楽にして床につくことがまずは大事ではないでしょうか。