今年もいよいよ浴衣が活躍する季節がやって来ますね。
毎年様々な柄の浴衣が提案されますが、トレンドは微妙に変化しています。
今年の浴衣のトレンドは古典柄ですが、今回はそのアレンジの基本をご紹介したいと思います。
古典柄のアレンジが今年のトレンド
着物が普段着だった時代から用いられていた図柄が古典柄と言われます。
伝統柄とも呼ばれ、「朝顔」や「菊」などの草花や「金魚」「とんぼ」などの生き物など、素朴な美しさを感じさせます。
縦縞や幾何柄なども単純ですが、その単純さが新鮮です。
古典柄の浴衣の地色は白地か藍染の紺地が基本です。
白地の柄に寒色系の単色を用いると大人の印象に、赤や黄色などの原色に近い色合いの柄にすると可愛らしい印象になります。
帯は濃い色にするのが基本。
出典:http://model122.kireiblog.excite.co.jp
紺地の浴衣は帯の色で印象がかなり変わります。
白っぽい帯だと大人っぽい雰囲気に、赤い帯だと若々しい印象になります。
どちらの場合も大柄は粋な印象、小さめの細かい柄は可愛らしい印象になりますね。
出典:http://www.hitotoki-online.com
余談ですが、男性が好む浴衣の傾向は「古典柄」。
白地で大和撫子的な清楚な雰囲気や紺地の大人っぽい雰囲気が好まれるようです。
レトロモダンは毎年鉄板
多くのショップやファッションブランドもこぞって展開しているのが「レトロモダン」と呼ばれるデザインです。
毎年、流行に関係なく支持されるデザインです。
大正から昭和にかけての西洋の洋服生地の柄や色合いをアレンジしたもので、私たちにはどこか懐かしさを感じさせる雰囲気があります。
「モダン」という言葉が浸透していった時期でもありますね。
例年はどちらかといえば色柄と雰囲気でくくられていましたが、今年は具体的に銘打って展開しているブランドもあります。
中原淳一や竹久夢二といった昭和モダンや大正ロマンを代表する作家作品を取り入れるなど、より「レトロモダン」を強調しています。
最後に「レトロモダン」がよりイメージしやすくなるように、二人の作家について、ちょっと解説してみます。
【中原淳一】
大正生まれ。
画家、ファッションデザイナー、編集者、等々様々な顔を持つ。
雑誌「少女の友」の挿絵や表紙絵を手がけ、一躍人気作家に。
今なお色褪せないデザインや色使いはファッション関係のみならず、様々なグッズで展開されている。
【竹久夢二】
明治生まれ。画家、詩人。
特に美人画を多く残しており一世を風靡する。
絵本や雑誌の挿絵や書籍の装丁なども数多く手がける。
「大正ロマン」の第一人者として今なお根強い人気がある。
まとめ
この数年、浴衣人気は更に勢いを増しているようですね。
何となく敬遠していたけれど、思い切って挑戦してみると意外と着やすい、と感じる方が多いようです。
着物と違って帯や履物、髪飾りなどのアレンジもしやすく、初心者でも個性を出すことが出来ます。
また、洋服に比べて普段とは違う色柄にも手を出しやすく、お手入れも意外と手がかからず、お値段が手頃なのも魅力ですね。
一度手にすると毎年新しいものを揃えたくなるかもしれません。