例えば冬場、朝は履けたはずのブーツのジッパーが夕方上がらない!という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

原因はいわゆる“むくみ”。

どうしても塩分を獲り過ぎてしまったり、血行が悪くなっていたり、原因はいろいろですが、とりいえず歯磨き粉のラミネートチューブを絞る要領で応急マッサージをした、ひいてはむくみとりのソックスを履いてみた、まずは食生活(含アルコール)を見直したといった対策で割と乗り切れることもあり、あんまり深刻にとらえないという方も多いかもしれません。

でも、むくみという意味では同じなのに、実は原因が想像もつかないところにある「むくみモドキ」という症状だったら……?

6月3日放送の「ためしてガッテン」では、実は万病のサインだともいわれる「むくみモドキの見分け方と改善方法」について特集されていましたのでご紹介します。


  
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危険なむくみモドキの見分け方

抜け毛、便秘、乾燥肌、ひいては心臓など内臓のはれ(心機能低下)、全身の疲労感など、ちょっとした困りごとから安眠できないほどの深刻な症状まで、体の悩みはつきないものですが、もしこんな症状が感じられたとき、手足、顔などのむくみも同時にあらわれたら、是非してほしいセルフチェックがあるといいます。

まず、声。

やたらとしゃがれたり、声が出しにくくなったり、極端に低くなったりしていないでしょうか?

加齢に伴って声域が何となく狭くなったように感じることはよくありますが、場合によってはその原因は「声帯のむくみ」かもしれません。

すべてが心配事例というわけではないでしょうが、むくみが気になる、声も出ない……という場合は、ちょっと慎重になった方がいいようです。

それから、むくんだ脚を指圧するという方法もあります。

むこうずねのあたりを5秒ほどぐっと押し込んでください。

このとき、指の跡が残ったら、これは普通のむくみであると考えられますが、もし残らなかったときは……あるものが原因で戻らなくなっている、「むくみモドキ」である可能性があります。

跡がつかない原因は「ヒアルロン酸」のせい?!

むくみモドキの原因として考えられるのは、ずばり「甲状腺機能低下症」です。

甲状腺とは喉の部分にある、長さ5センチほどの蝶がハネを広げたような形をした小さな臓器ですが、ここで全身に送られる60兆個ともいわれるホルモンが生成され分泌されます。

このホルモンが細胞に働きかけ、全身に活力を与え、細胞間のクッション機能の役割を果たす新しいヒアルロン酸を作ったり、古くなったヒアルロン酸を分解してくれたりするのですが、甲状腺の機能が低下すると、古くなったヒアルロン酸の分解が進まず、これこそがむくみの原因になると考えられるのです。

ヒアルロン酸といえば、女性にとっては化粧品の配合成分としておなじみですし、最近では関節痛対策のサプリメントなどでもよく聞く名前ですが、古いものがたまってしまうと、却って関節の痛みにつながるといいますから、大変困ったものです。

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むくみの改善は甲状腺ホルモン剤で!

ということは、甲状腺機能を改善させればむくみもとれ、困った症状もよくなるということですが、この治療には「甲状腺ホルモン剤」というものが処方されます。

保険適用内で治療できますし、迷っている余地はありません。

もしもあれこれ体調の不調が認められ、「へこまないむくみ」が確認できたら、まずはかかりつけのお医者さんに相談し、甲状腺の検査(血液検査でわかるようです)を申し出てみましょう。

うつ症状の原因も、もしや……

どうにも気力が起こらない、気持ちがふさぎがちといった場合、いわゆる心療内科の受診をまず考えるかもしれません。

それはそれで正しい対策ではありますが、ある女性は心療内科で出してもらった薬をのんでも、症状が一向に改善されませんでした。

実は、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなり、神経細胞間のやりとりが不活発になることで起こる「うつ」症状もあるといいます。

こういうケースだと、ホルモン剤の治療で細胞が活性化し、うつ症状が改善されるのだとか。

まとめ

甲状腺機能低下症は、投薬治療だけで改善されるケースも多い一方、慢性化する場合もあります。

訳もわからず体調不調にさいなまれたままよりではなく、原因はこれではないか?と心当たりがあれば、対策も立てやすいというものです。

心にとめておきたいですね。