機能性表示食品制度とは?トクホとの違いやメリット・表示例を紹介

4月に機能性表示の法制度が変わり、健康にどんな効果があるのかをやさしく表示する「機能性表示食品」が6月から店頭に並びます。
栄養価が高い商品に注目が集まりそうですが、従来からある特定保健用食品「トクホ」とは何が違うのでしょうか?
今回は機能性表示食品とはどの様なものなのかご紹介したいと思います。
機能性表示食品制度とは?
これまでおなじみのトクホは、健康の維持、増進に役立つ食品の機能を国が保証するもので、審査項目が多岐にわたるため、商品が店頭に並ぶまで期間がかかっていました。これに対して、機能性表示食品制度は企業が企業の責任のもと機能を保証するもので、国が保証するわけではないので、極めて短期間に商品を出せると言うメリットがあるのです。
機能性表示とトクホの違いは?
簡単に機能性表示とトクホの違いを比較すると以下のようになります。トクホ
- 健康の維持、増進に役立つ食品の機能を国が保証
- 審査や臨床試験に約2年
機能性表示
- 企業が自らの責任で食品の機能を表示
- 科学的根拠(研究論文のみでも可)を消費者庁へ届ければOK
- 届出から販売まで60日
機能性説明の表示例
機能性の説明は以下のような感じになります。<ノンアルコールビール>
「脂肪の吸収を抑える」「糖の吸収をおだやかにする」
<もやし>
「大豆イソフラボンは骨を健康に保つ機能性が報告されています。」
<サプリ>
「目の健康を維持する機能があります」
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機能性表示のNGワードは?
機能性表示の説明は何でも良いと言うものではありません。以下の様な表現はNGとなります。
特定の疾病表現
⇒「糖尿病に」「高血圧に」など
医学的な表現
⇒「診断」「予防」「治療」「処置」など
意図的な健康増強の表現
⇒「肉体改造」「増毛」「美白」など
機能性野菜の“効果”は?
機能性表示は野菜にも表示できます。例えば、子大豆もやしは、一般的な緑豆もやしと比べて、イソフラボン、葉酸、カルシウムは3.7倍含まれており、機能性表示した子大豆もやしが店頭に並ぶ予定です。

出典:http://www.muso.co.jp
サラダコスモ 子大豆もやしpdf
大豆イソフラボン 子大豆もやしの価格は税抜88円と一般のもやしの倍の値段ですが、健康を気にするお客さん、特に中高年の方が多く購入していると言います。
子大豆もやしの人気レシピ一覧
もやしに限らず、トマトやバナナなど様々な野菜や果物にも機能性が表示されそうです。
機能性表示は野菜を選ぶ際の一つの選択肢になりそうですね。
まとめ
機能性表示食品がいくら体に良くても、美味しくなければ意味がありません。メーカーは成分も栄養分も豊富でおいしい食品、おいしい食べ方を含めて品種の紹介、販売が必要です。
機能性表示は市場拡大の起爆剤になりそうですが、消費者も商品を見極める目が必要になりそうです。