血糖値は健康のバロメーターの1つです。

世界的な統計では、6秒に1人糖尿病が死因となってなくなっているとか。

目や腎臓の疾患など、合併症の心配もありますし、放っておけば血管がボロボロ…なんてことにならないために、血糖値のこと、糖尿病のことをもっとよく知っておくべきでしょう。

11月8日健康カプセル ゲンキの時間」のテーマは血糖値

特に日本人の糖尿病患者の95%はコレだといわれる「2型糖尿病〔生活習慣等に起因する〕」について、予防から改善まで、役に立つ情報がたっぷりでした。
〔生活習慣とは無関係の、自己免疫性疾患などが原因となる1型糖尿病については、医療施設での正しい治療・指導が必要なので、ここでは2型のみのお話になります。〕


  
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まずは「合併症」について知って、気を引き締める

糖尿病で最も怖いのは、何といっても合併症です。

心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高くなりますし、糖尿病性網膜症と呼ばれる目の病気の場合、最悪なら失明してしまうおそれもあります。

また最近の調査結果では、認知症のリスクが糖尿病でない人の4.6倍ともいわれているとか。

つまり、早いうちから糖尿病に気を使った生活を送ることは、将来的な介護予防にもつながるということですね。

治療中の方、予備軍の方は言うまでもなく、今は大丈夫という方でも、心がけておくに越したことはありません。

血糖値は上下するもの

2010年に日本糖尿病学会が定めた基準によると、空腹時の血糖値が126以上、Hb〔ヘモグロビン〕A1cの値が6.5%以上だと、糖尿病の疑いがあるとされています。

どんな人でも、空腹時の血糖値と食事の後60分から90分〔ピーク時〕の血糖値には差があるものですが、正常な人は変化が緩やかで、遊園地の乗り物に例えるならメリーゴーラウンドのような動きですが、これが糖尿病やそのおそれがある人の変化は、ジェットコースターのような乱高下があります。

この上昇は、食事の摂り方で抑えることができます。

「過食、殊にカロリーが高いもの、糖質〔炭水化物〕の多いものは禁物」というのは基本ですが、糖質を全く摂らないのも、健康的な食生活とはいえません。

摂ったものの「吸収を抑える」ことが大切です。

そのためには、まずは野菜から食べる「ベジファースト」の習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

野菜には食物繊維が豊富で、糖の吸収を穏やかにしたり、野菜を食べる段階で、おのずとしっかり咀嚼することになるので、満腹中枢が刺激されやすく、その後に食べる量をセーブできるなど、嬉しい効果があります。

食事の前に、食事とは別にキャベツをまず食べておく「キャベツダイエット」が流行したことがありますが、そこまでしなくても、食事の中のサラダ、付けあわせなど、「野菜おかず」からまず食べるという程度の心がけでも、かなり差がつくでしょう。

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お酒と血糖値の関係

実はお酒自体は、「ほどほどならば体にいい」効果があります。

実は、お酒を飲んだだけなら、〔見かけ上は〕糖の上昇が抑えられるという検査結果が出たりしますし、何と血管内の血栓を溶かしてくれる効果もあるといいます。

ただし、お酒を飲むことで、ダラダラと何かを食べ続けてしまったり、シメと称してラーメンのような高カロリーのものをついつい食べてしまったり、逆に何も食べずにひたすらお酒を飲み続けてしまったりと、何かと「不健康の呼び水」になりがちですなので、「ここまで!」と、いいところで打ち止めにできる自身がない方は、避けたほうが無難かもしれません。

どうしても飲みたいときは、アルコール相当量はせいぜい30ミリリットル〔日本酒なら1合、ビールなら大瓶1杯など、度数によって酒量は変わってきます〕、低カロリーで繊維も豊富な海藻類、豆腐などのおつまみを必ずつけて飲みましょう。

同じお肉でも、油で揚げるより、焼いたり蒸したりとカロリーを下げる調理法を工夫することで、ぐんと違ってきます。

運動習慣・長続きさせるには

すぐ始められる運動としておすすめなのは、やはり歩くこと。

男性で1日9,000歩、女性で8,500歩、距離にして5~6キロが推奨されていますが、意識的かつやみくもに「とにかくそれだけ歩かなきゃ」となったら結構大変ですし、心理的な負担も多いものです。

普段の生活の中で、例えば乗り物通勤・通学の人はおりる停留所や駅を変更したり、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使うようにするだけでも歩行距離が違ってきますし、歩数計を使うことで伸びていく数字に励まされ、「もう少し頑張ってみよう」という気持ちが湧いてくるかもしれません。

3,000円程度でもなかなか高機能の商品が買えますが、スマホアプリもおすすめです。

お休みの日なら、うまく趣味とドッキングして楽しく散歩するのもお勧めです。

カメラを携えて、面白い被写体を探し歩いたり、「猫の写真を○匹撮れるまで頑張る」と目標を設定したり、犬の散歩を兼ねたり。

写真のほうは、SNSのいいネタにもなりそうですね。

楽しみながら、知らず知らずのうちに歩行距離が伸びることでしょう。

まとめ

「糖尿病〔2型〕の主治医は患者自身」という言葉があります。

投薬や栄養指導があったとしても、結局は実行する自分自身がいなければ改善しないということです。

ベジファーストもアルコールの摂り方も運動も、知識としてあるだけでは「そこ止まり」です。

まずは実行あるのみ。繰り返しになりますが、今は心配ないという方も、将来を見据えた介護予防として心がけてみませんか。