夏は必然的に、水分を多く摂ってしまいます。
その為、胃液が薄められて、胃液の成分である塩酸の殺菌効果が低下し、食中毒などの感染性の消化器疾患に対する抵抗力が弱まっていきます。

夏特有の消化不良から色んな疾患を予防するためには「胃液を薄めない」、これに限ります。
今回は腹痛・下痢が起きた場合の対処方法と正しい下痢止めの使用方法についてご紹介します。


  
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下痢止めが第一選択薬ではありません

水分の摂り過ぎだけでなく、冷房で体を冷やし過ぎた時などでも腹痛、下痢は起きます。
一般的には下痢止め薬で対処するのですが、軽症の下痢のうちは下痢止め薬ではなく消化薬あたりから試してみましょう。

何故なら、下痢は生体防御反応として働く場合があるからです。
病原菌に侵された時、食中毒の時は下痢によって体内の有害物質を外に出してやる方が、症状改善に効果的です。

まずは脂肪消化薬から

下痢が起こったら、まずは下痢便の形状をよく観察します。

便器の水面に黄色い粉を散らしたような状態の下痢便だった場合、小腸での脂肪の消化吸収が悪いと推測できます。

ウルソデオキシコール酸やリパーゼなど脂肪を消化する成分が入っている消化薬を飲むと、結構、よく改善されます。

よくある過敏性大腸症候群と推測される下痢もまずは、脂肪消化の成分が入った消化薬を使うのが無難です。

理由は脂肪の消化不良が原因のガス発生を防ぐことができ、下痢も腹痛もおこらなくなることが多いからです。

下痢便に粘液や血液が混じっている場合や発熱を伴う場合は、感染性疾患が疑われるため、速やかに医療機関を受診しましょう。

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下痢止めの出番

先述の脂肪消化薬を用いても効果が無ければ、下痢止めの出番です。
感染性の下痢は即、病院受診が基本ですから、下痢止めの使用は食べ過ぎ、飲み過ぎ、冷え過ぎ、過敏性大腸症候群などです。

ここから、最近、TVCMでよく見かける「ストッパ下痢止め」を検討してみたいと思います。

「ストッパ下痢止め」の効き目は?

この薬は電車の中で、会議中で突然の腹痛や下痢に対応するために作られました。

緊急時ということなので、水無しで飲め、即効性を重要視した製剤になっています。

この薬の中には下痢を止め、腸粘膜を修復、腸の痙攣を緩和して腹痛を抑える等、下痢を止めるのに有効な薬品が数種入っています。

従ってあるレベルまでの腹痛や下痢には効果があります。

しかし、ストッパ下痢止めを飲んだけれど、全く効果がないと判断したら、すぐに医療機関に行くか、場合によっては救急車を要請することも考慮しましょう。

特に相当に強力な腹痛の場合、重症な病気が潜んでいる場合があります。

この薬は毎日飲むのではなく、緊急時に対応した薬です。

下痢の中には止めない方がいい場合もあることを考え、夏特有の腹痛や下痢にも上手に活用しましょう。